あたしが働く理由
「どうぞこちらへ~」
「とりあえずビールで」
「は~い!
お客さまお帰りです~~!!!」
「えっと・・・
まだ何も・・・・・・」
「今日はどうもありがとうね!
これお会計」
「ちょっと待てよ!
まだ何も呑んでないのにこんな・・」
「素直に払った方が
いいんじゃない?」
「ありがとうございました~」
「メリーズ姉さん
これ今日の取り分です!」
「ありがとね
これで妹さんに何か買ってやりな」
「ありがとうございます!!!
だけど不思議だな・・・」
「なにが?」
「姉さんみたいないい人が
なんでこんな仕事を・・・」
「余計なことはいいから
さっさとお帰り!
気をつけて帰るんだよ」
ひとり
夜空を見上げる
月の輝きが
瞳に映る
もう一度 覚悟を決めた
稼ごう
自分の手で稼ごう
自分のオムツ代だけは。