コドモエホン「あしたのいのち」
ぼくは しなない
だって すっごく げんきだもん
だからぜったい あしたはくる
きょういちにち
なにもせずに いきていよう
ぼ〜っとして
あっというまに いちにちおわり
だけど いいんだ
だって あしたは
ぜったいに くるんだもん
みんな しっているのかな?
あしたがぜったいに
くるってことを
そうだ
ぼくのたいせつなひとにも
おしえてあげよう
ぼくがうまれたとき
ぼくをたいせつにしてくれたひと
すっごくげんきで おしゃべりで
ピカピカのあかるいえがおの
すてきなひと
「ねぇ、しってる?
あしたはぜったいに くるんだよ!」
ぼくのたいせつなひとは
ひとことも
おしゃべりが できなくなっていた
からだもうごかなくて
ベッドにねていた
もじばんをつかって
ぼくとおしゃべりしてくれた
ピカピカのあかるいえがおで
ぼくは いきている
いま すごくげんきだ
だけど あしたはわからない
きょう いちにち
せいいっぱい いきてみよう
みんな しっているのかな?
きょういちにちが
すごくたいせつだってこと
そうだ
ぼくのたいせつなひとにも
おしえてあげよう
(おしまい)