コドモエホン「バラの花」(完全版)
むかしむかし
あるところに
ひとりの女の子がいました
名前はサンちゃん
いつもひとりで星空をながめています
ある日
いつものように星空をながめていると
ニョキニョキ
ニョキニョキ
ニョキニョキニョキという音がして
サンちゃんの足元から
バラの花が伸びてきました
バラの花が言いました
「サンちゃん
お友達になろうよ」
サンちゃんは
恥ずかしそうに うなずきました
それから
サンちゃんとバラの花は
仲良く遊びました
しばらくして
バラの花は
どんどんどんどん大きくなって
星空に届きました
サンちゃんは
バラの花の上までのぼりました
すると
お星さまたちが言いました
「サンちゃん
お友達になろうよ」
サンちゃんは
恥ずかしそうに うなずきました
それから
サンちゃんとお星さまたちは
仲良く遊びました
ある日
お星さまが言いました
「ねぇ サンちゃん
どうしてバラの花が咲いたか
知ってる?」
「ううん、知らない」
すると
お星さまが教えてくれました
「モグラさんが
バラのタネを植えてくれたんだよ」
「え?!モグラさんが?」
「そうだよ!さびしそうにしていたサンちゃんのために、モグラさんがバラのタネを植えてくれたんだよ」
サンちゃんは
モグラさんのおかげで
バラの花とお星さまたちと
お友達になれたのです
サンちゃんは
お星さまたちにサヨナラをして
下に降りて行きました
そして
小さな穴をのぞいて
勇気を出して言いました
「モグラさん!
お友達になろうよ」
モグラさんは
小さな穴から顔を出して
恥ずかしそうに うなずきました
そして
サンちゃんとモグラさんは
仲良く遊びましたとさ
おしまい
この物語は、なか卯のからあげが大好きで、溶連菌に感染して自宅軟禁中で時間を持て余した5歳の娘が作ったコドモエホンです!