【続々】現場に急行!新人山崎
「沢村さん」
「ちゃんと働いてるようだな」
「刑事がこんなお店に来ていいの?」
「別に法に触れちゃいねぇよ」
「なに呑みます?」
「ウィスキー」
「ストレートね?」
「ああ」
「どうぞ」
「おまえ、一人暮らしか?」
「そうだけど・・・泊めろとか言わないでよ」
「ガキに興味ねぇよ」
「だったら何よ」
「これ預かってくれ」
「なにこれ?」
「開けるな」
「だったら預からないわよ」
「お前の母親、いま、網走刑務所だろ」
「・・・・それが何よ・・」
「早く刑務所から出したいなら黙って預かるんだ。中身は開けずに。」
「山崎さん、話は終わりよ」
「ちょっと待ってよ。その預かったものがブツだったの?」
「違うわ」
「だったら沢村先輩はキミに何を預けたの?ブツじゃないなら、どうしてボクに沢村先輩を撃たせたりしたんだ!!!」
「山崎さん、迎えが来たわ。あなたのおかげで助かったわ。どうもありがとね。それとおやすみなさい」
ビリビリッ・・・
ドサッ・・・・
「お嬢様」
「遅いじゃないの」
「申し訳ありません」
「お父さまは?」
「それが網走刑務所に行ったきり、連絡が取れておりません・・・」
(つづく)